Article: No.10 Decaf Shakiso Natural
No.10 Decaf Shakiso Natural
Origin : Ethiopia
Region : Guji,shakiso
Producer : Tasfaye
Variety : Heirloom
Altitude : 1,850-2,200m
Processing : Natural, Mountain water
Crop year : 2019-20
コーヒー生産に適した立地条件と農園主の真摯に取り組む姿勢が生む素晴らしいクオリティのデカフェ
エチオピアの主要産地であるシダモエリアでイルガチェフィに次いで、スペシャルティコーヒーの産地として有名なグジ シャキソ地区。国内最高峰の標高2,000m、肥沃な火山灰土壌、豊富な雨量に恵まれた栽培環境が、素晴らしい産地特性を生みます。今回ご紹介するロットは、シャキソ地区のTade GG農園より直輸入されたロット。エチオピアコーヒーの流通は、2008年にECX制度導入されて以降、国の認可がなければ、産地から直接輸出ができず、オークションシステムでの原料調達が主なルートの為、産地を特定することが非常に難しいのが現状です。Tade GG農園のオーナーであるTasfaye氏は、シャキッソの土地が火山灰質で肥沃なことや、同地域が熱帯雨林であり、雨量が豊富にあることなどから、同農園がコー ヒー栽培に適していることを確信していました。
2009年にスペシャルティコーヒーとして初めて 海外に輸出を開始。その後も徐々に栽培面積を拡大し、元農学者という経験を生かし、独自で研究した栽培手法や、コロンビア等、他マイルドコーヒー生産国の栽培手法等を積極的に取り入れています 。また、同農園は、豊かではなかったシャキッソに十分な雇用を生み出すことにも成功しました。コー ヒー栽培によって得られる利益は農家や精選施設で働く人々に還元され、多くの住民の生活 を支えています。また、コーヒー栽培によって森林の生態系が保全され、森林と住民の共存を 実現しています。
2017年に農園主のTesfeyDegaga氏が、消費国からのフィードバックを直接聞くために来日し、国内のロースターを訪問した。その際、多くの顧客からクリーンカップを求める声があり、その要望に応えたるために誕生したのが、ZERO DEFECT(欠点ゼロ)というマイクロロットもあります。その工程は、農園内で収穫後(チェリー)、乾燥時(チェリー)、脱穀後(生豆)に選別を行い、輸出前に首都アジスアベバにある自社倉庫へ持ち込んだ後、さらにハンドピックを行います。チェリー収穫後の生産処理の各工程で入念に選別を行い、限りなく欠点をゼロに仕上げた特別規格。農園主の真摯に取り組む姿勢が、カップに表現された素晴らしいロットに仕上がっています。
風味を残したデカフェ処理を可能とするマウンテンウォータープロセス
フローラルで様々なフレーバーを思わせる複雑な甘味や酸味をそのままに、メキシコのマウンテンウォータープロセスでカフェイン除去された原料です。デカフェとは思わない素晴らしい風味を感じて頂けます。メキシコにある標高5,500mの山「Pico de Orizaba」の天然水を使用した、DESCAMEX社による「水抽出法」で平均97.0%のカフェイン除去を行います。スイスウォータープロセス同様に薬品を使用していないので素材の風味をしっかりと保つことを可能としています。
力強い味わいのコーヒーが多いGuji Zoneエリア
Guji ZoneはWest Gujiに比べるとさらにパワフルで酸、甘さ共にしっかりしておりケニアを思わせるような力強いテロワールがあるようです。デカフェでもその味わいがしっかり感じられるのが素晴らしいですよね。
3 comments
最初にこのコーヒーに出会った時、華やかさとクリーンさに感動し、コーヒー好きなんだけど、カフェインを控えている全ての方にオススメしたくなりました。
抽出は色んな可能性があると思いますが、一度、ネルでゆっくりいれてみたいコーヒーです。
オザワ (バリスタ担当)
こちらのデカフェも桜梅桃李ではロングセラーのコーヒーです。デカフェと言えば、独特な香りや味わいが飲みづらいという方もいますが、このデカフェはフローラルなフレーバーと上手く調和されているように思えます。知り合いの方はこのデカフェでアレンジドリンクを作ったりと、単体でフローラル感を味わるのも、アレンジして新しいドリンクで楽しめるのも良い点ですね。やはり夜でも思いっきりコーヒーを楽しめるのは嬉しいことです^^
ちなみに、デカフェに関しては長めにエイジングする方がどんどん味わいが出てきます。(商社さんからおすすめされ、当店でも検証した際には1ヶ月も余裕で美味しさが持続しました。)
こだま(ロースト担当)
ほんとうは9種類にするつもりだったのですが、最後にこれを追加してしまいました。健康志向も背景にあるのか、最近デカフェ需要が増えておりまして、とくにカフェ店舗様への需要がとても多くて、コーヒー好きの方もぜひ今一度先入観なく飲んでもらいたいという思いでチョイスしました。
フルーティなデカフェに出会えることは少なくて、理由はデカフェ処理ができる場所が少なかったり、最低ロット数が多かったり、日本だと規制で数あるデカフェ処理の中で2種類(マウンテンウォータープロセス(もしくはスイスウォータープロセス)と超臨界二酸化炭素抽出法)でないと輸入できなかったりと意外とハードルが高かったりします。
ただ最近は国内でデカフェ処理できる場所ができて少しずつ状況が良くなってきています。(ただ、水分値の安定性などまだまだ課題は多いです)某世界チャンピオンさんや、イノセントコーヒーさんが先行してチャレンジしているので、興味あればチェックしてみてください。
このお豆は、国内大手商社さんが毎年オーダーしているもので、毎年安定したクオリティで日本に届けられています。使っているお店も結構多いと思います。2019/2020クロップなので少し風味は落ち着いてしまっていますが、紅茶のような味わいをお楽しみいただけたら嬉しいです。
〇おすすめレシピ
とにかく落ちるスピードが遅いので、早め早めに注ぎきるのをお勧めします。
標準レシピの3投目から一気に最後まで注ぎきって、2:30落とし切りを目指すとクリーンなイメージになっておすすめです。ただ某店舗さんで4分台の抽出を飲ませてもらいましたが非常に美味しかったので、かなり可能性のあるお豆だと思います笑。いろいろ楽しんでもらえたらうれしいです!
高仲(品質管理担当)
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